2023年11月5日2023年12月23日 「iスポーツへの言いがかりとエール」 コンテンツ Toggle ┃iスポーツって何や┃┃考え違い。俺の馬鹿馬鹿馬鹿!┃┃パチ屋は劣化コピーの嵐┃┃そこでiスポーツか┃┃まだまだあるぞ┃ ┃iスポーツって何や┃ この駄文が載っている概ね垂直ラボを運営しているペンギンさん(人間態/楽太郎氏)が理事をしてはる「一般社団法人 日本iスポーツ機構」と言う団体がある。 X/ペケッターを拝見すると何やら、入れ替え作業検定を行い、二級に合格するとiスポーツファイターとして認定されるらしい。 そして、そのiスポーツ競技者全般を、入れ替え作業を象徴する工具である玄翁から「ゲンナー/Genner」と呼称するらしい。 大昔の富野由悠季監督アニメ/キングゲイナー思い出したわ。 優勝者には「King Genner/キングゲンナー」の称号が与えられたりして(無い) それにしても、入れ替え作業ってスボーツか? iスポーツの「i」って何や? (installのiのようだ) 名称からは遊技機も入れ替えも連想できないけどいいのか? これ、検定を通ると、パチンコ企業への就職が楽とか、なんか職能給が付くとか、何かええ事あるんか? iスポーツファイターって…。 ちょっとモヤモヤしながら、とりあえずiスポーツの公式サイト(NiS|一般社団法人 日本iスポーツ (i-sports.or.jp)を覗いてみた。 ┃考え違い。俺の馬鹿馬鹿馬鹿!┃ iスホーツについてググると、「君は、パチンコ生まれの最新競技「iスポーツ」を知っているか? – 特集|DMMぱちタウン」という特集記事にたどり着いた。 競技の流れ他が分かりやすく記載されているので、冷やかしでもいいから見てほしい。 この記事によると、「新台入れ替えの作業の度に頑張っているスタッフの励みになれば」「現場スタッフに光を当てたい」というのがiスポーツ立ち上げのきっかけらしい。 なんと心優しいのだ。 動画を拝見するに、時間制限を設けた中で、遊技機の取り外しから設置を己が技術と精度を拾うしながら争うという姿は、確かにスポーツ的ではあった。 それにしても上にあるXのスクショにある「入れ替え無双」って何や?と新たな疑問が沸いた。 北斗無双とかパチンコ屋らしいネーミングではある。 これも公式サイト(入替無双 (m-irekae.com))によると、入れ替え作業最適化、システム化(作業の共通化、統一化)を行い、時間節約、品質担保、労力軽減、経費節減を実現するらしい。 ┃パチ屋は劣化コピーの嵐┃ この共通化と言うのは、実はパチンコ屋さんが苦手な分野である。 例えば釘メンテの仕方も、大抵は前任店長からの直伝で、その店長は前の店長なり師匠からの直伝に自らの経験を加味した技法であり、ホール企業や店舗ごとにバラバラ。 ハンマーよりドライバーを好む人、玉ゲージより板ゲージを好む人、角度ゲージを使わない人など色々いる。見た目を重んじる人もいれば数値を絞れれば手段を択ばない人もいる。 釘だけじゃない。 パチスロでも、「同一設定の打ち換えは設定ボタンを連打して一周させる」「稼働二万枚ごとに設定変更」とか色んなオカルトを代々受け継いでいる店があった。 店内作業でも、例えば玉還元機の玉磨きベルトの交換やペレットの交換なんて、同一店内ですら教えた人によって手順が違うなんてザラ。 店長に教わった人、バイトから教わった人など、それぞれに自分流の、例えば効率的という思い込みでアレンジが加えられてしまうから。 パチスロの遊技機の中のメダルを自動回収の搬送機に流すのもルールとかコツがあるのだが、知らないと詰まらせてしまったり、最悪搬送ベルトを切って余計な経費がかかる。 お店の防犯カメラの操作はともかく、その時間別の確認方法やDVDへの複製方法やプリントアウト方法を知らない店長さんがいて驚いた事があった。 色んな手順が、個々の都合で手垢がついて統一されていない。 そこに、詳しかった人の異動や退職もあり、元のオリジナルが風化したりする。 マニュアル化? 何それ美味しいの? ルパン対複製人間のマモーのような劣化コピーだらけである。 入れ替え作業も同様で、俺みたいな余所者から作業風景を拝見すると、理不尽とか非効率が気になる事がある。 五台十台ならすぐ終わるが、中堅~大手さんのように台数が多いと時間もかかるし残業代も馬鹿にならない。 計画性も手順の手直しもなく、なんとなく習慣と惰性で手配して進行してる場面も少なくない。 ┃そこでiスポーツか┃ 遊技機の入れ替えは、大雑把に言うと計数機器や通信機器との配線や電源ケーブルの脱着、遊技機本体の脱着、加えてパチンコは台枠の脱着が求められ、更に最近は遊技機に付属する様々な飾りの取り付けに手間暇を食われる事も増えた。 台枠も本体も番号があり、警察に申請した通りでないとアウトになる。 またパチンコの台枠は台の傾斜を何分何厘と細かい精度での取り付けが必須。 この傾斜が適正でなかったりバラバラだったりする店は少なくない。 きっとバイトが適当にやっているのか、ろくに指導を受けていないのだろう。 そんな中、「iスポーツ」を通して個人技の向上を目指し、「入れ替え無双」でチーム(お店)としての技術の向上、手順の統一と共有、効率化を図り、尚且つ従業員のモチベ向上に繋げようという試みは、実にこれまでのパチンコ屋らしくない良い試みだと思う。 一応大会には賞金が出るようだが、是非各企業で「職能給」の対象になるよう願う。 また、パチンコ業界内、特に店舗さんに就職する時に有利に働くような存在感のある大きな検定に育って欲しいと願うばかりである。 下手したら、就職活動中の学生さんや社員登用を目指すバイトちゃん達が積極的に取得を目指すようになったら素晴らしいと思う。 そういえば、大昔に俺が取得した(社)遊技関連事業協会の店長能力開発講座検定は、取得した甲斐を感じる機会には全く恵まれなかったな。 ┃まだまだあるぞ┃ パチンコ屋さんに関わっていて感じるのは、色々な面で業界標準が無い事かな。 色んな面で、マルハ〇さん他大手企業さんは独自の体系化を図り指導教育の仕方やあり方を構築し、発展的社風や文化を築いてきた。 しかし、弱小企業は営業部長や店長の主義や力量や方針への依存度が大き過ぎるように思う。 昔はSANKYOさんがハンマーとゲージ棒と角度ゲージを配ったり、釘メンテのテキストを配っていたが、今はホールで見かける事もなくなった。 そうした、外部の力に触れたり借りる機会も薄れた。 そのせいでもなかろうが、世間を見れば、やり過ぎではないかと目を疑うほどの劣悪な調整を目にする。 俺のお客さんのお店でも、前任店長が逃げてから釘を触り始めたので独学だとか、アウト/セーフ/スタートくらいしかデータが取れなかった頃の記憶を頼りにした社長から伝授されたとか、そんな話に眩暈を覚える事もある。 また、店長職についてはいるもののデータの見方活かし方が分からないという人もザラである。 これは店長個人の問題というより社内環境とか風土の問題だ。 そこをカバーする為の研修なり検定なんてのは出来ないものか。 ・出張釘メンテナンス指南 摘発された釘学校と違い、釘確認シートを下地にした見た目重視の調整と、その上で出来るだけ粗利をとる為の調整を伝授。 ・データ活用講座 ネット上では、様々なデータ用語集が散見されるが、それが何になるのか、単に営業の話から防犯に至るまで。 ・SNSほか広告取り扱い講座 警察からの通達の確認と解釈、やって良い事悪い事の確認など。 ・経営者向け従業員の労働環境整備講座 ハラスメント問題対策や労働法回りの周知徹底。 その他お店創りに必要な事柄の知識見識をアップデート出来る機会創りに皮切りに、特に弱小ホールが目覚めるきっかけに、このiスポーツがなるのではないかと密かに期待しエールを送りたい。 ではまた次の機会に会おうぞ。 長文にお付き合いいただき有難うございました。 関連 命釘 十五 氏