2023年8月8日2023年8月8日 (再掲)パチンコCM再開に関する一考、もしくは妄想、そしてワクワク こんにちは。ゴンザレスです。 「KIBUN PACHI-PACHI委員会が今度の連休にCMを流す」というまとめ記事(パチンコ・パチスロ.com)を読んで、約二年前の2021年3月ごろにCM広告再開に関して寄稿したのを思い出しました。 再編集と追記をして再掲させていただきます。多少時系列が乱れていますが、ご容赦ください。 コンテンツ Toggle 印象深いパチンコCM規制産業におけるCM広告最後に追記(2023.8) 印象深いパチンコCM こう言われて私が真っ先に思いつくのが、 「あなたと合体したい」 の一言で全国のお茶の間を冷たく凍りつかせ、思春期男子を熱く興奮させた、初代アクエリオンのCMです。 「アクエリオン CM」で検索すると、「アクエリオン CM お茶の間」と出るくらいですので、皆さんそう思っているみたいです(笑) しかし、各所で言われていますが、あの一言は今では難しいかと思います。炎上は間違いなし。 十年一昔(アクエリオンは13年前)と言いますが、当時と今では色んな事が変化しました。コンプライアンス、ジェンダー問題、その他色々。 昔だったら「あのCMで僕の股間も無限拳(パンチ)!」なんて冗談を言ったら白い目で見られるだけでしたが、今なら普通に懲戒もの。 社会全体が紳士的で大人になった、とても良い時代とも言えます。 とは言え、これでは当時と今では同じにならないのは明白。どう変わるのかどう工夫するのか。 こうなると「CM復活」ではなく、もはや「新生」です。こりゃあ面白い。 規制産業におけるCM広告 先日、あるテレビ番組で「お酒のCMで昔と今で違うところはどこ?」というお題でクイズが出されていました。 正解は「今はゴクゴク喉を鳴らして飲んではない」。 アルコール依存症の方々へ配慮した『自主規制』だそうです。つまり「ゴクゴクという音が飲酒を促す」とのこと。 そこまでCMに配慮しているわりには、このご時世に酒を飲みながら陽気に大声かつ大勢でトークする番組が普通に流れているんだから、テレビとは摩訶不思議な世界です。 これは余談。 おそらく、アルコール飲料は酒税という形で行政にガッチリ手綱を握られているから、配慮にも気を使うのでしょう。 さて、「CMで依存に配慮した自主規制」と、まるでパチンコ業界を思わせるようなフレーズが気になり、具体的にはどんなものなのかと検索してみたところ、このような記事(週刊ポスト)がでてきました。 なんとCMタレントの年齢にも気を使っているとのこと。お酒は20歳から飲めるのに「年の近い未成年への影響を考えて」25歳以上が出演条件だそうです。 パチンコ業界も相応の配慮が必要になるでしょうし、参考になりそうです。 音への配慮となると、やはりパチンコ玉のジャラジャラでてくる音はNGでしょうか? 明らかに当たりを連想させて煽ります。 公営ギャンブルや宝くじのCMも、今のCMでは楽しんでいるシーンや興奮しているシーンは沢山ありますが、当たっているシーンは無かったような気がします。あれも当たりの煽りを回避しているんでしょうか? 問題は、その他の効果音。 Pフラは・・・、確定音だからNG? キリフラは・・・、激アツ止まりだからOK? どうなるかはCMを見て確認するしかありません。 それより大きい問題は「アニメキャラクターでも年齢に配慮が必要」な件。こちらは一般団体による批判による自主規制のようですが、似たような組織はパチンコ業界にもあります。 もしこれと似たような条件が適用されたとしたら、アニメや漫画原作の台には圧倒的に不利な状況です。18歳未満(高校生を含む)のキャラクターがNGになりかねない。ガルパン、ヴヴヴ等々、学生が出てくる作品には事欠きません。 実は冒頭で出した初代アクエリオンにしても、実はキャラクター出演は一切なく、実写女性とアクエリオンの機体CGのみでした。 当時から配慮されていた可能性もありますがパチスロ版では普通に出ていたので、あくまでイメージ戦略として「実写&CG」だったのかもしれません。 ただ、SANKYOなのに一言も「フィーバー」とCMで声に出してない(つまり大当たりを連想させていない)ので、かなり気を使っているような気もします。 奥が深いぜ、パチンコCM。 ※なおPフィーバー機動戦士ガンダムSEEDのTVCMでは普通にフィーバーを言ってました。 最後に 「CM費用があったら台を安くしろ」という意見がホール関係者からもあるようですが、ユーザーからすりゃ正直知ったこっちゃねぇズラ。 仮に安くなったら、その分を他の設備更新費用にまわして、あるいは「よりお客様にご満足いただけるように」と人材育成に雀の涙程度を使うか、 もしくは影で「バカボン」と揶揄される二代目社長の業界交流と称したゴルフや高級クラブ通いに使われるか、 いずれにしろ「旧規則の遊べる新基準機でMAX機並の釘を長い間体験した」身としては「遊技台費用が抑えられてもパチンコユーザーには還元されんのではないか?」と思うわけです。 だったらCMで楽しみてえ。 そこらへんはさておき、パチンコCMの再開は変化であり、しかも悪い方向での変化ではない、と私は考えます。 どのように自主規制に対処するのか、そもそも自主規制の内容はどこまであるのか、どのようにかいくぐるのか、どのように工夫するのか、それでもなお印象深く作れるのか。 それくらいのワクワク感は持っても良いんじゃないかぁ、と思います。 追記(2023.8) こんな寄稿をしたところ「物質依存(アル中)と行動依存(ギャン中)を混同してる」というご指摘を受けました。実に科学的なご意見。 しかし、広告規制や自主規制、国民理解は必ずしも科学的とは限りません。「科学的根拠はあるの?」というツッコミがあるような規制は色々とあります。市民団体の圧力も無視できません。 その結果、先日サントリーが発表した「子供の姿を一切登場せずに夫ではなく父親を表現するCM」などという見事な映像表現が出来ることもある。 (※参考にyoutubeリンクを置いておきます。こいつは必見) が、大体の広告は、特に広告規制による表現の制限で関係各社が泣いております。そしてパチンコ業界のハードルも高い。 依存の違いは国民からの理解を得られにくく、広告でも大きく差別化する理由もない アルコール飲料より国民に支持されている業界というわけでもない ここ10年はまともに「遊技に関わる部分で」CMを出稿できず経験がない。広告への反応を見つつ当面は手探り状態を余儀なくされる シン・タックス(ギャンブル税や酒税)を払ってないから公共性にも説得力が欠ける レースと賭けを分離して「爽やかレース」で18歳未満にもアピールできる公営ギャンブルと異なり、直接遊技に参加するパチンコは分離が不可能 などと、「アルコールや公営ギャンブルより規制が緩いなんてことは無いだろうから、既に『国民理解』を得ているアルコール飲料のCMが参考になるべ」と思い、アルコールCMを絡めたのがこの寄稿文でした。 そんな事を思い出しつつ、「中年女性が大玉遊びしている謎CM」を見つつ、また次回。 苦労してますな(笑) 寄稿者 ゴンザレス 氏 ・何となくP業界を調べていたら楽太郎氏の初期ブログにたどり着く ・そのままコメント欄に居座り続けたら何故か寄稿者になったアラサーパチリーマン(非業界人) ・座右の銘「貯玉はフィクションである」 関連 ゴンザレス 氏