2023年1月4日2023年1月4日 年末年始のホール状況を振り返る ちょうど今日の昼過ぎから年末年始の営業における諸データ類が出揃って、それをもとに例年と比べてどうだったのかといった風に集計・分析に取り組んでいるぱちんこ業界人も多く居ることと思います。 とはいえ、まず毎度のことですが一言で年末年始といっても何連休になるのかが違いますから単純比較が難しいのと、昨年と一昨年はコロナ禍ど真ん中で変異株がどんどん登場するのではという懸念が席巻していた時期ですから警戒感の度合いが違うこと、更には年に8.5%前後というペースで広域的にホール軒数が減り続けているため、エリアによってはこれまでの分析手法では全く参考にならないような場面も出てきていることと思います。 実際、知人が管理する店舗では2022年3月末時点で最寄り駅界隈に3軒・隣駅界隈に4軒、合わせて7軒の競合店が在ったのが、事業撤退した法人が出て2軒、また別法人の1軒が閉店(告知上は無期限休業)し8月末時点でマイナス3軒という商圏事情になったことも関係してか、この年末年始はかなりの高稼動となったようでした。 ただし、ジャグラーシリーズ機とスマートスロット機を一通り導入できている自店と、マイジャグラー以外のジャグラーシリーズ機は少台数ながら導入したもののスマスロや高パフォーマンスデータが出ている6.5号機のメダル機はどれも導入できていない近隣店舗のスロット稼動を比べられるのかというと難しいらしく、当座の見解としては「スロットコーナーは、第一にスマスロを含めた6.5号機を新台購入できる資金力、第二にジャグラーシリーズ機の総台数と設定配分でエリア内の序列が決まる」ということを話してくれました。 やりたくても出来ていないこととしては、ジャグラーに加えてユニバーサル系中心に組んだノーマル・RTタイプ機バラエティ島の基本設定を1ではなく2にしたり要所で高設定を使うことが出来れば、イベント偏重店でなくても月間平均で5,000枚くらいの島は作れて全体稼動が上がると見通しが立つものの、やはり粗利が不安定になるので5.5枚の交換店舗では気軽に選択できない手法であるとも話していました。 他方パチンココーナーはどうかと聞くと、新機種を適当数つまんで導入してはいるものの売上の水準が思わしくなく、属性別に稼動分析すると会社員層と年配層の来店が目減りしているとのことでした。これはホール側の運用レベルが低いというだけでなく、物価高や可処分所得減という社会情勢も関係していると考えられます。 これについては私が管理している店舗でも同じ傾向が出ており、特に低パチコーナーは11月と比べてアウト個数が2,000個近く減少するなど顕著でした。 近隣の他店舗を眺めてみても、同業目線では機種揃えが良いように見えるところが掛けた資金に見合わないような集客状況に終始していたり、たくさん新機種が出ては消えていく中で一周回ってエヴァ咆哮に回帰するような稼動状況になっているところも見受けられるため、「金さえかければ集客できるスロット」との比較上「機種選定も運用も難しい状況になっているため、コーナー運営手腕が問われるパチンコ」という構図が成り立っていると推察します。 このように厳しいパチンココーナーの状況が年末年始の夜時間帯において特に残酷に現出したというホールが増えてきており、20~21時を過ぎると近所のどの店舗のパチンココーナーも閑散としていたという読者の方も沢山いらっしゃるかと思います。 こういった状況を考慮しての「節約」に労働環境の良化という「建前」を付け加えることで、おそらく来年以降は年末年始に時短営業(早仕舞い)を採用するホールが更に増えるのではないかと見通して本稿を了とします。 関連 DIARY