2023年6月2日2023年6月3日 パチンコを他人に勧めるのには無理がある(再掲) ※寄稿方針の変更で編集もやることになりました。練習代わりに昔の寄稿文(2021年8月頃)を再編集して再掲させていただきます。時系列の乱れはご容赦ください。 皆さま こんにちは。ユーザーのゴンザレスです。 「パチンコ系ブログの寄稿文でなんてタイトルをつけてやがる」という批判がありそうですが、真面目に書いたつもりです。 書きました、書きましたよ、必死に!その結果がこれなんですよ! コンテンツ Toggle きっかけなぜ勧められないのか実例おわりに きっかけ 先日、日工組新理事長のインタビュー記事(リンク先:遊技日本)を読みました。なかなかに面白かったです。 記事の最後はファン向けの言葉として『(メーカー各社から良い機械がでるので)是非、友達、家族、恋人を誘ってホールへ足を運んでみてください』という言葉で締めくくられております。 よく業界の方が使用するようなフレーズですが、この言葉を見るたびに私はこう思っています。 「相手が初心者なら無理っす」 「パチンコを初心者に、特に近しい人間に勧めるのは無理っす」 そう心の中でツッコんでおります。 「パチンコが嫌いだから無理」というわけではありません。寄稿文を書かせていただくようになって、改めて色々と考えさせていただきました。 そこで出た結論として「(パチンコ)やっぱ好きやねん」です。 「悔しいけどあかん、あんた(パチンコ)よう忘れられん」と私の中のやしきたかじんさんが歌っております。 その上で勧められんのです。 なぜ勧められないのか ①パチンコ遊技の金銭感覚が、一般人のそれとはかけ離れ過ぎている 例えば、最近出たPFガンダムUCに興味を持った後輩がいて、「遊びたいから連れてってください」と言われたとしましょう。 希望的観測で1000円18回転ぐらい回るとして、ミドル機ですから分母で約二万円。できれば三万円は欲しい所。それでも当たるとは限りませんが、それは仕方ない。 そのため後輩には「三万円持ってきて、全部一日で消えるかもしれんけど」とアドバイスするかと思います。 おそらくドン引きされます。三万円という金額は安くはありません。 三万円という金額は 一ヶ月は平日のランチがそこそこ豪華に食える 一ヶ月は毎日発泡酒でなく本物のビールが2本は飲める レジャーなら、ディズニーランドをカップルで遊べる(交通費別) U-NEXTとNetflixとディズニーチャンネルに登録して、スポーツジムに通っても余る 漫画「きのう何食べた?」の主人公シロさんとケンジ二人分の月食費 という、それほどの金額です。 (※月食費は現実世界の物価高にあわせて最近増えました) もちろんオスイチで当たるかもしれませんし、一万円以内で当たるかもしれません。ですが「一万円だけ持ってきて」とは言いにくいし、そもそも一万円だって大金です。 それに4パチだとワンプッシュで社食一食+食後の缶コーヒーが消えます。改めて考えると、実に恐ろしい。 (※ちなみに最近社食と自販機の缶コーヒーが値上げして買えなくなりました。物価高が辛い) 1パチという手段もありますが、あれは旧台が基本で新台に興味を持った人にはあまり意味もありません。 ②尖ったスペックが多すぎる とりあえずどうにか説得して三万円持ってきて貰って、運よく確率分母程度の二万円で当たったとします。ところが当たったのが運悪く3R通常(400玉程度)、おまけに時短なしだから即終了。 少なすぎる出玉と短すぎる大当たりに驚愕しますね、多分。二万円使って出てきたのが等価1,600円分のションベン出玉です。 「なんでこんなに少ない出玉になるのか」という理由を初打ちで理解できるかは分かりませんし、理解できても嫌な気分はどうにもならない。 初代アクエリオンのような通常でも出玉”感”のあるスペックなら良いのですが、規制をクリアしつつ速さや継続率や右打ちでの出玉を追求して「パチンカー向け」に特化した今の遊技台を初心者に勧めるのは、非常に難しいものがあります。 スペック面ではマイルドな海物語がありますが、海物語はパチンカーの間でメジャーでも世間一般には無名ですので勧めにくい。 海のナマモノが右から左へ流れるだけの映像なんて面白くは無いでしょう。 ③遊技依存になられても困る ビギナーズラックで一万円どころかオスイチで20%の1500玉×2を引いて、おまけに連チャンしまくりで3万発近く出して10万円換金したとします。そこまで行かなくとも数万円のプラスになったとします。 これは庶民の金銭感覚的には、結構なインパクトです。おまけに、最近の台は出玉が速い機種ばかりですので、出た時のインパクトは恐ろしい物があります。脳汁ブッシャー! で、そこからパチンコに悪い意味でハマってしまわれても困るのです。 「いい大人だから後は自己責任だ」と片付けるのは簡単ですが、教えた側として罪悪感はあるし、後味の悪さはあります。 ですので「勝手にハマる分には自己責任が、そのきっかけに自分がなりたくない」という思いがある。だから教える側も正直ためらってしまいます。 一応、少し前の業界調査として「依存する人は元々問題(発達障害等)がある」「ギャンブル依存と鬱には関係がある」というような発表がありましたが、それは外見から判断できるものではありません。 ましてや、鬱なんてストレス社会の現在では誰にでも起きうることです。「不況の時にはホールは盛況する」なんてのは案外そういう面が関係しているのかもしれません。 実例 実際、「パチンコしてみたい」という人らが過去にいまして、何回か頼まれたことがあります。 その時は漠然と「パチンコは楽しいが、やらないに越したことはない遊び」という考えがありましたので、「ヤメとけ」とまず止めていました。 笑ってしまうことに、その場にいたパチンカー上司(当時)も「そうだぞ。こんなもの覚えない方が良い」と同調してくれました。 それでも希望する人には1パチの甘デジを勧めていましたが、非喫煙者ばかりでしたのでタバコの煙と音でリタイアが多かったように思います。 おわりに とはいえ私はただのユーザー。 遊技人口の増減を気にしたり、増やす努力をしたりする必要がある立場ではありません。 それでもネットをフラフラと泳いでいると「どうすれば遊技人口を増やせるか」と業界の方々がウンウンと唸っております。 唸るのも良いでしょう、私もよくやります。何かをやった気になれる上に、金はかかりません。しかし効果もありません。 とりあえずご自身の親御さん、奥様、旦那様、子供さん、お孫さん、ご親戚等々、身内の初心者を誘うことから始めてはいかがでしょうか? 「自分は近しい人間に勧められない」と書いておいてなんですが、実際に教えることで見えてくる事もあります。おまけに身内ならインターン生や研修生と違って、忖度なしの厳しめの意見も聞きやすい。 もちろん、ご自身が関わる店舗は不正案件に繋がりかねないのでマズイですが、今のところは店舗にも選択肢があります。 もしも断られたら「何故断られたか、どこにハードルを感じたのか」を聞いて考え、自身が実行するのに抵抗を感じたなら「何故誘うことをためらったのか」を考える。 そんな地味なことも必要なのかなあ、と思います。 そもそも「遊技も含めてお約束事が多いが、それを業界が発信できずにユーザーに委ねる」部分が多いのが、今のパチンコ業界の現実です。 それを初心者に教える教師役までユーザー(参加費を払う側)に求めるとしたら、それはさすがに厚かましい。 とはいえ、当分の間は理想論をおいといて「今いるホール客を維持すること・今いるユーザーを奪い合うことに専念しないと不味いんだろうなあ」と思いつつ、今回は締めさせていただきます では次回。 関連 ゴンザレス 氏 パチンコ