2023年8月5日2023年9月7日 「お気楽に補填だ補償だと言うなかれ」 やぁ、いのっち(命釘十五)だ。 名前が十五なので、五日と十日に更新できたらいいなと思っているが、所詮予定は未定である。 さて、ここ数年、コロナと守銭奴岸田自民党の愚策とウク露戦争と猛暑によって出費が鰻登りだ。 年明けからの政府による電気代補助も九月には打ち切られるようで、今のところ延長の気配も無い。 そんな不況下でも、例えば不景気対策や物価上昇補填と称して給料を上げる会社、一時金や期限付き手当を支給する会社が出始め、我らがパチンコ業界でも一部メーカーや大手ホール企業に、そういう従業員寄りの企業が現れた。 コンテンツ Toggle 景気の良い会社(稼いでいる会社)はええのう誰のせいだ顔を立てる板挟み 景気の良い会社(稼いでいる会社)はええのう 当然、従業員としては「この会社に所属して良かった」「この会社のために頑張ろう」と忠誠心や士気は向上したろうし、店長&副主任といった中間管理職も部下に恩が売れ、顔が立った事だろう。 俺は個人的には、恒久的に上がる給料アップより、景気や状況が持ち直せば撤廃出来る手当や一時金支給の方が良いと思っている。 もちろん、「景気は持ち直したが手当は廃止しない」と従業員に恩を売るやり方も出来る。 しかし、給料は一度上がったら翌月からは「当然の金額」と受け取られて有難みが薄れてしまうし、翌年の給料や査定との兼ね合いを考えると面倒極まりない。 誰のせいだ 岸田の愚策による物価高や燃料費高騰に対する補填が欲しいという従業員からの密かな要望と経営陣の間で板挟みになるのが店長や主任である。 Twitter上でも「従業員の事を考えるなら物価上昇分を会社が補填すべき! 補填しないと従業員が愛想尽かして辞めてしまうぞ、いいのか!?」と憤る店長がチラホラいた。 その理屈を知人の店長が社長にぶつけると、答えは決まって「で、金は何処から出るの?」だ。 コロナ前から、ただでさえ集客が悪く収益も低い。 貯金は無いが借金はある。 度重なるリニューアル失敗で積年の負債も嵩んでいる。 機械購入代金も抱き合わせ(生贄)も嵩んでいる。 コロナ対策で余計な金がかかる。 スマート遊技機や新紙幣対応への出費予定は目白押し。 「従業員に金遣っても客は増えないよ」 「そもそも、君が稼いでいたら予算出たかもね」 過去の負債を多く背負っている会社は、今月ちょっと入れ替えを減らしたとか小手先の手口で予算は出ないんだわ。 「店長が稼がないから金が無い」 「部下の前で、良い人ぶりたいだけだろ」 「安請け合いした自分が、会議の時みたいに、出来ませんでしたってヘラヘラ笑って部下に頭下げろ。」 こう言われたら不振店の店長はぐうの音も出ない。 経営者は更に日頃の不満を、ここぞとばかりにばかりにぶつける。 「困ったから補填しろとか簡単に言うけどさ、じゃあ店(会社)がコロナで大変だった時に、自分らの給料下げていいって一言でも言ったか? 俺がお前らの給料下げろ、時給下げろって言ったか? 都合の良い話ばかりしてんじゃねぇぞ!!」 「家計が大変ならウーバーやるなりバイト掛け持ちするなり、自分で収入増やせばいいんだよ!」 「補填の金くらいノルマ増やします、店長が稼ぎますくらい言えないのかっ!? 会社の金庫をアテにするな!!」 いちいち御尤もであるが、今でもノルマショートしてるのに、補填分を乗せる覚悟は無いよな。 顔を立てる そうは言っても、業績不振は店長一人の責任というのは酷である。 労働環境や戦う環境を整えるのは経営側の問題もある。 言わば経営者と店長は共犯ではないか、という話に摺りかえるのが俺の仕事(笑) そして店長の出した補填案を組み直し、改修案も出す。 俺のギャラを少し削って、バラエティ用の機械購入を月に一台二台削っての金の工面を提案し、「痛み分け」のイメージを作る。 大手ほど大盤振る舞いは出来なくても、「一時金でも、会社としては精いっぱい出しとんねん」って雰囲気を醸し出し、部下達に少々恩着せがましく支給すると同時に、「店長が頑張って社長に納得も得心もさせて金引っ張ったんや」と店長の顔も立てるわけだ。 ちなみに、この時に俺のギャラ下げたのを「一度下げたんだから」とずっと下げられると痛いので、コンサルからの請求書には「○○協力金、-○○万円」のような形をハッキリ残す事を勧めるわ。 板挟み 店長は従業員と経営者との間で板挟みになる事は多々ある。 金が無いと突っぱねられ肩身が狭い事も従業員に顔向け出来ない事もある。 それで上手くいかない時に、経営者が馬鹿だとか薄情だとか言って従業員の落胆や敵意を経営者に向けるだけの無策な店長は三流。 そこでもう一捻り、経営者から金を引っ張る悪巧みをするのも言いくるめるのも店長の仕事やねん。 そして、その帳尻合わせる事も、埋め合わせするのも店長の仕事。 Twitter(今はXって言うらしいな)で愚痴ってフォロワーと傷を舐め合うくらいなら、それくらいせぇよと思う。 (もしかして、そうやって愚痴って経営者を悪者にして策を打たないという一番安上がりな策かもしれんけどな。) 勿論、その金はノルマに乗ってくるわけで、釘や設定を今以上に落としたくないからと最初から部下の要望を取り合わないのも自由やし立派な選択。 ウチはウチ、ヨソはヨソ(笑) それもまた良し。では、また会おう。サラバた。 関連 命釘 十五 氏