2023年10月15日2023年10月16日 「13日の金曜日(だった)じゃん!!」 やぁ、命釘十五だ。 イノッチとでも呼んでくれ。 コンテンツ Toggle 13金と言えばホッケーマスク苦い思い出俺の失敗地道? 私の苦手な言葉です最後に 13金と言えばホッケーマスク さて、今週の金曜日は13日だったな。 13日の金曜日だ。 本筋のキリスト教云々よりは、もはやホッケーマスクを被った不死の怪物が大暴れするスプラッター映画ですっかり有名(笑) PART3でホッケーマスクを装着させた製作人は素晴らしい。 それまでのズタ袋をかぶった殺人鬼が一機にホラーアイコンになりスターダムに駆け上がったのだから。 ホッケーマスクと言えばもう一つ、地下アイドル・アリス十番の仮面女子が有名だね。 俺は黒瀬サラちゃんが大好きだったんだ。 秋葉原の劇場P.A.R.M.Sにも行ったもんさ。 今夜は、また大昔に没になったネタを俺の恥を添えて晒してみる。 苦い思い出 その昔、田舎の不人気パチスロ専門店から依頼があって、先ずはインパクトを付ける事、特徴を作る事、特日による印象向上(出玉への期待感向上)といういつものテーマに取り掛かった。 不人気店=弱小企業の常で、金をかけずにというムシのいいご要望だ(笑) そこで目を付けたのが仮面女子の存在だった。 単に黒瀬サラちゃん好きで記憶にあっただけとは口が裂けても言えないが。 従業員の制服を作ったり買い替える金が無かったので首のスカーフの色を変えた。 名前は知らないけど赤い娘は可愛かったとか、黄色っ子は親切だったとか印象に残ればいいし、看板娘的に育てられたらいいなとも思っていた。 ホッケーマスクは特日は顔に被るが、普段は頭に乗せてるだけで考案した。 世間ではアイドル店員だとかSNS(主にペケッター)活用が始まってもいない頃で、今ほど承認欲求お化けがおらず、SNS上で素顔を出すのを躊躇する娘っこが主流だったので、顔を隠す手段としても丁度良かった。 「従業員は動く広告塔/動く装飾」と昔から言い続けているが、この頃はご理解頂くのが大変で、従業員=人件費はいの一番に削る物という経営者からの反発が多かった。 チラシやSNS、ホムペ、店内装飾も娘っこの写真やデフォルメ・イラストで埋めつくし、店頭の看板は本家の仮面女子シアターのような立体物は無理でも、せめて大きめのホッケーマスク看板は付けたいと思った。 店の売り上げとか利益とか客入りなんて、従業員ましてやバイトちゃん達には一切関係ない。 給料が変わらないのだから暇で楽な方がいい。 仮に店が無くなれば、他の店に移ればいい。 所詮バイト先なんてヤドカリの背負う貝殻と同じで乗せ換えればいい程度のもの。 そんな彼らに過大な負担を掛けずに出来る最初のネタとしてはベターで妥当なラインだと今でも思っている。 営業としては、先ずは年に一二回ある「13日の金曜日」を、もう最狂級のお祭りに。 毎月13日は当面告知無しで「爆裂日」。 毎週金曜日は「推しの日」として出し気味。 新台入れ替えも月曜日でなく金曜日に行い、推し日とも重ね直近の土日の集客に繋げる。 弱小店なので、他店と同じ月曜開店しても競合他店に食われて終わりに上、息切れして土日には閑古鳥が巣を作っていたから。 何にせよ、特日から月一でも週一でも「お客さんが少しはいる日」を作り土日に繋げ、それを毎週とか毎月とかに広げていく予定だった。 俺の失敗 だが、当時経験の浅い俺は失念していたよ。 パチンコ屋と言うのは、昨日撒いた種が今日咲かないと怒る人種だと言う事を。 弱小企業だから余裕が無いのか、そういう経営者だから店が弱るのかは鶏と卵だか、とにかく余裕が無い。 かつて南海ホークス、ヤクルトスワローズ、阪神タイガース、楽天イーグルスで監督をされた野村克也氏は「1年目には種をまき、2年目には水をやり、3年目には花を咲かせましょう」と言っていた。(その後、手柄は星野仙一に持っていかれた) 俺としては、まず土を耕し(土台を作り)、種をまき、水をやり、花を咲かせる方が良いと思っているのだが、どっちにせよ、そんなのは明日をも知れぬ弱小企業には通じない。 物事には段階があるんだよ、身体を鍛えるようにお店の体力つけていかなきゃ、あっという間に息切れするよ、といくら説明しても賛同は得られなかった。 人間は説得では動かないのだ。 人の動機には利(損得、金、名声)、情(理解、納得、賛同、好き嫌い)、理(理屈、説得)があるが、やはり「理」では腰が思い。(恫喝や不機嫌による忖度という邪道な方法は今回は除外する。) これは当時、言葉で人を動かす程の説得力を持たなかった俺自身の力不足に起因するもので、誠に恥ずかしい限りだ。 経営者の「画期的で斬新で金のかからない、玉を出さないで済む施策」というご要望に応えられず、現場側の「遊技機を先行投資(笑)でバンバン買ってグランドオープン」という要望も叶えられずに俺は契約解除され、半年待たずに会社も消え更地になった。 ホッケーマスクを見る度に、この時の失敗と空虚な感情と教訓を思い出す。 施策のメニューの前に、金が無いという現実と、運営方針と営業スタイルの認識を共有しておくべきだった。 地道? 私の苦手な言葉です 先ずは小さな事からコツコツと。 それが金の無い店を立て直す初手・・・のワンパターン(笑) しかし、不振店の経営者も店長も、地道という言葉が大の苦手。 会議でも、斬新なとか、画期的なとか、一発逆転なんて安易な言葉が飛び交う。 しかも金は掛けられないときたもんだ。 当然、そんな都合の良い話は無い。 何も浮かばないから何もせずに時間を浪費し、他店から周回遅れになる。 そして、俺以上の悪徳営業コンサルに煽られてグランドオープンやリニューアルを繰り返し食い物にされ会社の金庫が空っぽになり、ついには名のあるコンサルタントにも銀行にも金融屋にも相手にされなくなった頃に、俺みたいなはぐれコンサルタントに辿り着く。 金も無いなら猶更地道に行こうぜ。 カイジさんも言ってるじゃん(説得力皆無) 最後に その後も、ちょっとしたギミックを積み重ねて、お客さんに「店が変わろうとしている事」「店が生きてる雰囲気」を感じて貰いつつ、「出玉の体感・目撃・伝聞の機会」増やし体力を付けて「好かれるポイントをトッピング」していく弱小店向け基本スタイルは今でもベースになっている。 あと個人的には、俺に依頼するような弱小企業は概ね出涸らしである可能性が高い事、弱小企業相手には必ず前金で仕事を請ける事や、振込手数料は相手持ちと契約書に明記する事は心に刻んだな(笑) 失敗しても何か教訓を得ればヨシ。 ではまたの機会に。 駄文につきあって下さり熱くお礼を申し上げる。 サラバだ。 追記)) 人助けとか、一肌脱ぐとか、ただ働き、私の苦手な言葉です。 関連 命釘 十五 氏